終戦

兵の疲労も激しい。

兵糧の残りも少ない。

もう何もかもが限界である。

もうお先真っ暗だった。ホントどうすればいいのかわからない。

しかもよりによって残る敵は地理家と数学家。

軍議にも覇気がない。



古 『・・・さて、どうしたものか。誰か意見はないのか?』

兵 『・・・・・。』

古 『ふむ・・・・・。』

その時だった。

兵 『御注進!!御注進!!』

一同『?!』

兵 『地理家、一斉攻撃を始めましてございます!!』

古 『クソ!!こんな時に!!一体どうすれば・・・』

??? 『御大将!!わしにお任せを!!』

古 『おぉぉ!!暗記将軍ではないか!!』

暗記『地理家の武、中々のものでございます。なれば我らも真っ向からぶつかるのが上策。ワシにお任せを!!』



颯爽と参上した将軍・暗記。

古家の武官の筆頭である。


○暗記(あんき)
武力:95 知力:32 政治:35 魅力:67



そして、地理家と暗記軍の戦は始まった。

さすがは地理家、その武は凄まじい。

だがそれを上回ったのが暗記の武であった。

みるみるうちに戦況が変わっていく。

気づいてみれば地理家は壊滅。暗記軍の兵の損害は無に等しかった。



その時だった。

壊滅した地理家の後ろに何かが見える。

数学家である。



古 『む?数学家は策を使うであろう。無闇に突出してはならぬ!!暗記を呼び戻せ!!』

兵 『そ、それが・・・』

古 『どうした?』

兵 『暗記将軍、地理家を壊滅させたあと、数学家に突撃を仕掛けてございます!!』

古 『!!!なんと!!!すぐに伝聞を!!突撃を中止させろ!!』



兵 『御注進!御注進!!』

古 『今度は何だ?!』

兵 『暗記将軍、敗走にございまする』



時すでに遅し

物見の報告によれば数学家の火計にはめられ、壊滅したという。

暗記は武に関しては誰にも引けをとらないが、頭脳に関しては小2レベルである。

数学家の策士達には太刀打ちできなかったのであろう。


古 『仕方がない、全軍気をつけて前進。周りの注意を怠るな!!』


ここで引いてしまっても仕方がない。

何より兵糧がもう底をついているのだ。引いて態勢を立て直す余裕などない。

だが士気はそこそこ高い。まさに背水の陣であった。



数学家との戦、最後の戦が始まった。

やはり敵には策士が多い。

だがそれ故穴を見つければそこから突き崩せる。

次第に両軍とも兵士の数が減っていく。

だが古家も負けていなかった。いや、辛うじて勝っていたのかもしれない。

終わってみれば数学家は壊滅までには行かないまでも、かなりの損害を出したらしい。

撤退を開始。

だがここで追い討ちをかける余裕など古家にはなかった。

かくして『第二次前期春の陣』はこれにて終戦

だが敵の大将の首を獲っていない以上、まだまだ戦いは終わらないであろう。